75日目


現在地 道の駅「オライはすぬま」

房総半島は在職中にも走る計画があった。結局急な仕事でできなかったのだが、その時の計画は一泊二日で回る予定だった。身軽なロードバイクならではである。
フル装備の自転車では一泊二日は厳しい。何日かかることやら…。雨雲も迫って来てるし、変なところで停滞するのは避けたいです。

うるさーーーい!!


朝5時に起きる、いや、起こされる。まだ日も昇らぬ時間に道の駅に響きわたる騒音。その正体は、道の駅の案内放送と、USENだった。なぜこんな早くから?絶対誰も聞いてないよね?日の昇る5時半に起きようと思ったが、これでは寝てられない。仕方なくテントを撤収する。
といっても太陽が出てないので外は真っ暗。こんな中走りたくないので、日が昇るまで道の駅のベンチで休憩。ふと気配を感じると、近くに野良猫がいた。決して人に慣れていないが、好奇心はあるらしい。かなり近寄って来るが、触れはしない。しばらくスキンシップをはかっていたら、気が付いたら東の空から太陽が顔を出した。さあ、出発だ。


しかし、調子がおかしい。体でも自転車でもない、ソーラーパネルだ。いつもより明らかに発電量が落ちている。このぐらいの日光があれば発電するが、今日は明らかに圧電量が少ない。考えられるのはパネルではなくケーブル。実はACアダプター経由でも充電に時間がかかっているような気がする。ケーブルの付け根はぼろぼろで今にも千切れそうになっている。やっぱり漏電してる?交換したいけど、今のiPhoneケースに使えるケーブルは、結構レアなのだ。防水ケースはこういうとき面倒くさい。
とりあえずいつも通り朝マック。こうも毎日通っていると、さすがに最近は飽きてきた。朝飯が食べられるのはあとはコンビニぐらいだが、ほかにいい方法はないだろうか?

ぐいぐい進み、銚子大橋を抜ける。ついに千葉県だ。ちなみに千葉県には親戚がいるが、親の兄弟の結婚相手の兄弟だったかで、あまりつき合いはない。どうでもいい情報、乙。

ちなみに銚子大橋は工事中で、自転車は途中で退場させられます。

その後犬吠崎を経由し、海を眺めつつ南下する。

漁港だよ漁港!漁港ってテンション上がらない?私は上がりません。しかし、工場みたく無秩序な秩序というか、ゴテゴテした感じが画になる。趣味で写真撮るときは、漁港っていい被写体です。
今日は移動なので素通りですが、漁港周辺は危険がいっぱいである。まずトラックが多い。次に魚臭くなる宇。最後に魚が落ちてる。車に潰された魚の残骸を自転車のタイヤが巻き上げ、体にへばりつく…。SAN値が減る…。

さて、いろいろと迷走しつつ南へ向かう。思ったより走りづらいな…。海沿いは予想以上のアップダウンがあったりする。途中ローディーを見つけたのでアタックを試みるが、全然距離が詰まらなかった。またいらぬ体力を消耗してしまった…。


海を眺めつつ、その綺麗な光景に心癒される。そこでこんなことを思った。


「飽きた」


いや、ほんとに。正確に言えば、だんだんと旅がマンネリ化しだした気がする。いい景色だし、自転車で旅するのは楽しい。だけど、時間(とお金)は有限だ。残された時間を有効に使うには、同じような旅をしていても仕方ないのかもしれない。最近とんでもない計画が進行中である。グフフフフフ…。いや、決行しないかもしれんけど。
しかし、房総半島は走らなければならない。ここを走るのには意味があるから。


iPhone充電不良のため、ちょっと家電量販店に寄ってiPhone充電ケーブルを買い足す。ついでにUSB-ACアダプターを買う。ipadiPhoneで急速充電ができるのがウリだったが、ケーブルが対応してないのか既に持っている4ポートのアダプターのほうが充電が早いという結果に。一泊分のお金が無くなったわりに、無駄な出費であった…。その後、九十九里へ。

狭い割に交通量が少なくない道路が続く。走りにい!そんなとき、「太平洋岸自転車道」と書かれた看板が見える。なんぞこれ?

なんとそこにはサイクリングロードが!!これは助かる。しかし海風が強く、ペースは上がらない。

そして、最大の障害が砂。まるで生き物のように砂が道路を浸食している。こんなところに道路作るなよ…。

しかし、海岸線は無条件に美しい。決して走りやすくはないが、それだけで十分だ。ちなみに写真に写っているのはサイクリングロード。高波のためか一部水没してます。





そして行き止まり
/(^o^)\



目的地である道の駅「オライはすぬま」に到着。ここで夕食を食べようと思ったが、閉店時間間際だった。まだ日があるので、ぶらぶらして食事できる場所を探す。が、やってんだかやってないんだか微妙な店が並び、どうにも入りにくい…。
近くの海岸に行ったりしつつ時間を潰し、結局コンビニでおにぎりを買いあさる。

なにせ半額だったもので。
日が落ちてから道の駅へ。まったりココアをすすり、おじいさま方の質問攻めを受けつつ閉館時間を待つ。
閉店したところで駅の裏にテントを立て、就寝準備。


近くに成田空港があるため、低空飛行する飛行機のエンジン音が響きわたる。成田空港と言えばかつては国際線として有名だったね。グフフ…。

火事のためか、道の駅の前を消防車が何台も通過する。サイレンの音を聞きつつ、けが人を出ないことだけを祈る。それではおやすみなさい。