35日目

糠平温泉湯元館〜道の駅「あいおい」

予想以上に田舎だった道の駅周辺にちょっと面食らったが、今日の寝床はツーリングトレインですよ!結構広いし、電源とれるし最高だね!

でも、広い部屋に今日も一人…。



昨晩のこと。ブログも更新し寝ようと思ったが、昨日会ったライダーと晩酌することに。明日のルートなどについていろいろと考えてもらった。
そしてまた一人だけの大広間。明日どうするか考えた。寄れるところは寄ろう。また次があるさ、なんて思っていたが、次はないかもしれない。特に九州から北海道へ行くには、飛行機で行くぐらいしかできない。もうこんなフル装備の自転車やバイクで行くことはないだろう。なので、摩周湖は見よう。そう決意し、就寝。
朝、ライダーの方や旅館の主人らに別れを告げ、出発。雨は上がっているが、路面も自転車も濡れている。しばらくダウンヒルだが、ブレーキの利きが悪い。昨日気づかなかったが、この辺は旅館やホテルが並んでいた。でもすぐに何もない道となる。
途中「糠平展望台」という看板が見えたので、少し寄ってみることに。少しは知ると、糠平湖が見えてきた。展望台は自転車を降りて行かなければ行けないので、展望台に行くのは諦め、展望台のふもとで我慢する。相変わらず天気が悪いのが残念だが、風のない湖面は鏡のように空を映していた。
再出発。特に見所のない道を下る。上士幌町まで20キロ走り、そこで食糧を補給。そしてやっぱり見所のない道(+多めの交通量)を淡々と進む。
道の駅足寄湖で休憩しようと思ったが、もうちょっと行けば足寄市街なのでそこまで進む。途中意外と坂があり、ペースが落ちる。
道の駅「あしょろ銀河ホール21」というなんかすごい名前の場所で昼食。チーズ焼きカレーを頼んだが、まあまあといったところ。
阿寒湖まで残り50キロ。あまりゆっくりはしていられない。そういえば今日から新しいiPhoneアプリを導入し、ルートの勾配がグラフで見れるようになりました。で調べてみると、阿寒湖って三国峠ほどじゃないけど結構登るのね。登り50キロってフル装備の自転車だとぎりぎりである。せめて日没までにはオンネトー国設野営場、調子が良ければ道の駅「あいおい」まで行きたい。
ということで正午に出発。消防署の横を通りすぎる時に丁度正午になったが、その付近からサイレンが鳴り出してビックリ。私の地元は夕方5時にサイレンが鳴るが、地域ごとにサイレンの鳴る時間が違うってのは何なのだろう。サイレンそのものの意味はともかく、正午のサイレンっている?
ここからは淡々と登り。景色も単調で、とてもつまらない。この辺りはラジオも受信できず、暇をつぶしようがない。最近はラジオが受信できないのでiPodが活躍中だ。あくまで外付けHDD代わりに持ってきたのだが、意外と活躍してくれている。iPodといえば、少し前の型のiPod nanoが欲しい。あの縦長液晶でタッチホイール付きの奴ね。あれは買おうと思っていてたらタッチパネルのやつになって後悔している。nanoはFMラジオが聞けるので、普段はラジオ、圏外ではiPodとして使える。いちいちイヤホン差し替えるのも面倒で、iPodは今で言うクラシックなので、でかくて重い。新しいnanoは「iPod nano」から「iPod touch nano」みたいに不思議な進化をしつつある。前のよりは使いやすそうだけど、相変わらず微妙である。私が思うにタッチパネルもいいけど、タッチホイールも悪くないと思うのよ。

そうこうしていたらラワンドライブインの付近にさしかかる。聞くところによると、ここのライダーハウスは今年一杯で閉鎖したという情報を聞いた。本当なのだろうか?休憩はできそうだったが、この辺りから視界が悪くなり、水滴が舞い始める。雨か?と思ったが、たぶん霧だろう。ちょっと無視できない水分量なので、フロントバッグにカバーをかける。霧のエリアは一気に抜けるため、休憩せずに先を急ぐ。少し進むと霧は晴れたが、再び民家も何もないエリア。道の駅から30キロ以上、休憩するタイミングを逸してしまう。
ようやく見つけたパーキングエリアでトイレ休憩。まだまだ先は長い。とにかく午後からずっと登りだ。北海道名物「終わりの見えない坂」にもさすがに慣れてきた。オンネトーのあたりの坂は少しきつく、体力を消耗する。登り切った辺りで100キロ突破。時刻は3時。登りのわりにはペースは上々だ。
そしてちょっとしたダウンヒル。登りは暑くて仕方ないが、下りは寒い。アップダウンはしばらく続くので、そのたびに服を変えるのは面倒。なので我慢。さすがに風邪をひきそうである。
そうこうしていたら道の駅「あいおい」に到着。まず思ったのが、予想以上に田舎だったということ。セイコーマートが無いのは分かっていたが、商店という商店がない。あるのは道の駅の売店とそば屋だけ。つまり、道の駅がすべて。とりあえずツーリングトレインに顔を出してみるが、誰もいない。これは今日も一人か?受付などがあるかと思ったが無さそうだ。荷物を移動していると観光客にジロジロ見られる。車内に「ここは見せ物小屋ではない」と書かれていたが、そういうことか。
予想外だったのは電源がとれること。消灯までだろうが、それでもありがたい。
とにかく夕食をとろう。道の駅の売店は5時、食堂は6時で閉まるらしい。閉まったらもう食事をとれない。ちょっと高いが食堂へ行き、相生そばセット(暖)を頼む。そばと赤飯と厚揚げのセットだが、クセがなく普通に美味しい。王道なのだが、王道が一番だ。店のおばちゃんも感じが良く、美味しくいただいた。
ツーリングトレインに戻るが、やっぱり誰もいない。これは一人と思った方が良さそうだ。
ツーリングマップルを開いて明日の行程を考える。台風が近づいている。できることなら明日もテントを広げたくない。なので、ライダーハウスが一番だ。屈斜路湖に行けば二件あるそうなので、どちらかにお世話になろう。天候次第では連泊も覚悟だ。もしくは明日は進出せず、素通りした阿寒湖を見てからここに戻ってもいいだろう。しかし阿寒湖は名前が名前なので、なんか見たらいけない気がするのだ。
ということで、明日は美幌まで上がってまた下るのか〜と思っていたら、あれ?まっすぐ東へ向かうルートがあるぞ。それが道道588号線。なにこれ、すっごい登りじゃない?峠を攻めるのが自転車乗りの性だが、勾配がきつすぎる。フル装備の自転車で登るのは厳しそうだ。しかし美幌を回るよりかなり距離は短縮できる。今日はずっと登りで筋肉を酷使したので、明日の体調を見て考えよう。

時刻は7時。やっぱり誰も来ない。外を見ると意外と道の駅には車が出たり入ったりと、交通量が多いようだ。しかしライダーやチャリダーは来ない。車内にある思い出帳をぱらぱらとめくると、つい昨日までは記録がある。入れ違いか…。
寝ようにも消灯は9時半らしい。自動消灯なので従うしかない。私は明るいところ(で静かで暖かくて電源が確保できてトイレが近くて以下略)では眠れないという、意外とデリケートな一面を持っています。

あと、このツーリングトレインって意外と情報が少なくてビックリ。ツーリングマップルにもさらっと書いてあるだけだし。電源はあるし、本もいっぱい置いてあります。マンガから小説、さらには百科事典まで。ここにあるもの全部読んでいたら春が来そうです。使うかどうかは別として、布団もあります。無料で泊まれるわりには贅沢装備だと思います。一番奥に大きなバッグがあるが、誰かの忘れ物だろうか?

そんなこんなで今日はここまで。本州のみなさん、台風にお気をつけて。