19日目

ライダーハウス「蜂の宿」〜国設白金野営場

憩いと安らぎの空間、ライダーハウスを後にして一路富良野へ!行く予定だったのですが、予定変更で美瑛の付近にいます。
明後日からの雨をしのぐため、明日が重要な一日です。明日の行動で、雨の期間中が天国となるか地獄なるかが決まる!



時刻8時。まだみんな寝静まっている横で出発の準備。何人かを見送り、そして見送られ、ライダーハウスを後にする。二日間お世話になりました。



さようなら、美瑛。


237号線を南下。意外と交通量が多く、路肩も狭い。かなり走りにくい。フラストレーションをライダーとの挨拶で緩和しつつ、ドライブイン「想い出のふらの」に到着。何に驚いたってヘリコプターがあったこと。遊覧飛行か〜。一瞬心揺らいだが、私は地面を這っているのがお似合いだ。店ではもぎたてのトウモロコシを茹でて販売しているらしいが、9時の段階では準備もされていなかった。少し待てば始まるかな?と、少し休憩して待つ。そろそろ出発しようか、というところで店の準備が始まり、もぎたてのトウモロコシの皮をむき始めた。茹であがるまで待っていようか?と思ったが、休んで体が冷え初めていたので切り上げ。体が冷えると自転車は前に進まないのだ。まあ、あと店員が喧嘩を始めたとかいろいろ理由はありますが。
しかし休憩中、あることに気づいた。あ、青い池行ってない。地図を眺めると、道が違う。これから向かうとなると、かなり強引なルート変更だ。迷った末、行くことに。

ただいま、美瑛。

一気に下ってからヒルクライム開始。ひたすら上り続け20キロ。
途中休憩所で休憩。ソフトクリームがあるそうだが、開店は11時。あと15分ほどなので、少し待つ。開店と同時に入店するが、残念なことに機械の調子が悪く、いつ販売できるか分からないらしい。残念。
そんなこんなでようやく青い池に到着。青い池の入り口はダートなので、押して入場。タイヤにも悪いしね。
そして青い池が目の前に広がる。


…「青い」池?


先日の雨の影響か、緑色だった。それでも不思議な色だったので、しばし撮影。
再出発後、今後は不動の滝の看板が目に入る。こっちもせっかくなので撮影。流れで白髭の滝の見物。そんなこんなしていたら気づけば昼を回り、近くの食堂で昼食をとる。久しぶりにざるそばを頼んだが、そば湯を随分久し振りに見た。やっぱりいいね、そば湯
その後、せっかくなので吹上温泉を目指す。行ったことがある人は分かるだろうが、超登りである。ひたすら登る。標高はぐんぐん上がり、風景も変わっていく。北海道の山並みを一望できる山道。もちろん険しい。でも、登り始めたら最後まで登るのが信条だ。そして、7キロの道のりを1時間かけて登りきった。
しかし吹上温泉に来たからと言って入るわけではない。入ってもいいが、これからのダウンヒルを考えると湯冷めが心配だ。なにより普通の温泉じゃないので作法が分からん。
滞在時間1分ほどで降りる準備。レインンウェアを着込んでダウンヒル開始。一気に下っていく。1時間かけて登った道を10分ほどで下りきる。下っていて、良く自転車で登ったな〜と、ちょっと自分を誉めてあげる。
さて、なんだかんだで疲れた。富良野まで行こうと思ったがよくよく考えると富良野に用事はない。明日以降のことを考えると美瑛で泊まるのも悪くない。美瑛自然の村キャンプ場が近くにあるので、そこでテントを張ろう。そう思って走り出してすぐ「国設白金野営場」とい看板が目に入る。
野営場?なにそれ格好いい。
私は今でこそ野宿をキャンプと言うが、咄嗟にでるのが「野営」という言葉。一般的でないのでこの旅を機に矯正した。でも、キャンプ場ってかくのと、野営場って書くのでは随分印象が変わるのだな、と感じた。前者は軟派で、後者は硬派なイメージがするよね。
しかし今日は別のキャンプ場だ。ぶっちゃけここの方が温泉も近いし立地はいいのだが、一度決めたらやりきるのが信条だ。が、目の前に立ちふさがる坂!またヒルクライムか!
途中スキー板にタイヤのついたものでトレーニングしていた集団がいたが、あれってスキーの夏期トレーニングなのだろうか?始めて見たので一瞬なにか分からなかった。ああ、雪国なんだな、と感じた瞬間だった。
長い長い坂を登る。登っている最中に、「野営場にしよう」と決めていた。この坂ではテント張った後温泉に行っても、帰ってくることができない。なら野営場のほうがはるかにいい。なんとか登り切ると、キャンプ場は「CLOSE」の文字が。8月一杯で終わりだったようだ。普段なら途方に暮れるが、これで野営場に心おきなく泊まることができる。坂を下り、白金野営場へ。
管理人が常駐しているのはいい。管理人の方はとても感じが良く、キャンプ場もいい感じだ。結構オススメ。
テントを設営したものの、テントが臭い。生乾きで撤収したのはやはりまずかった。バッグもかなり濡れて臭くなっており、改めて雨は嫌だなと思う。
近くに「国民保養センター」という温泉があるらしく、ひとっ走り。かなり安く温泉に入ることができた。建物が古く、暗いので、はじめは営業しているのか心配だった。が、ちゃんと営業中。名前と出身地を書いて、300円で入れます。温泉はかなり熱く、濁ったタイプ。体にはいいらしく、一緒に入っていたおじさんは、足を痛めて歩けなくなっていたところ、毎日入って直すことができたそうだ。
熱い温泉につかりながらいろいろと話したものだから、芯まで暖まる。あまりに熱いので休憩所でカルピスソーダを飲みながら体を冷やす。
野営場に戻り、夕食の準備。米を炊いていて、そういえば米を炊くのも久しぶりだと気づいた。米が残り少ないので自粛していたが、やっぱり日本人は米だ。米2キロ買ったので、これでしばらく持つ。が、2キロの重量増はやはり地味に辛い。が、パスタばかりってのも嫌なので仕方ない。
カレーをかけ、暗くなったキャンプ場で夕食。晴れたキャンプ場で食事するのも久しぶりだ。昔はキャンプ場の食事はおいしくなかったが、最近は美味しく感じ始めている。今日もキャンプ場は貸し切り。この景色を独り占めにして食べられるのだと考えると、食が進む。
食事を終え、テントに戻りブログ更新作業。そして、平行して明日の予定を考える。
明日は、重要な一日である。なぜなら、明後日から一週間、雨かもしれないからだ。もう雨の中キャンプ場でぼーっとするのも嫌だ。ホテルは連泊するには高すぎて無理なので、ライダーハウスに逃げ込むしかない。
今後は一端海沿いへ戻り、宗谷岬を目指す予定です。留萌まで進出したいのですが、結構な距離なので行けるか分かりません。また蜂の宿に戻るのが間違いないのですが、同じライダーハウスに泊まることにためらいを感じる自分がいる。というか坂を下った先にあるので近すぎます。
一応「みつばちハウス留萌」を目標にして走るつもりです。

それにしても、北海道に入って雨続き。しかもこうも続くとまったく旅が進まない。どうしたものか…。