14日目

川下海浜施設キャンプ場〜秩父別ファミリースポーツ公園

途中暇なので自分を入れて撮影
走行時間 5時間34分42秒
走行距離 88.73km
平均速度 15.9km/h
最高速度 48.0km/h

北海道に入ってテンションあがったのか、最近ポメラからiPhoneに転送できる文字数の限界を越えつつある。一度でiPhoneに転送できないので、前後編に分けるのだが、面倒である。また、試験的にiPhoneから仮の画像つけてみました。うまくいったかな?

さて、今日は予定通り滝川に到着し、秩父別キャンプサイトでテントを張っています。明日は旭川まで進出予定でしたが、天候がかなり荒れるそうなのでどうなるか分かりません。天候次第ではテントに籠もっているかもしれません。
どんな道も気合いがあれば進めますが、天候ばかりはどうしようもありませんね。



昨晩のブログ更新後、寝る前にトイレに行こうとテントを抜け出した。そこで見たのは、満点に広がる星空。わあ綺麗だな、と一瞬思ったが、一陣の風が吹いた。
寒い、戻ろう。
夜の撮影会をすることなく寝袋の中で丸くなる。北海道の夜は、とてつもなく寒かった。

綺麗に整備された芝のテントサイト。ふかふかの芝の寝心地はすばらしかった。キャンプ場では少しは寝難さを感じるが、ここではそれが無かった。しかし、朝の目覚めは決して良いものではなかった。

朝4時。カラスの大合唱!う、うるせー!焼き鳥にしてやろうか!?とテントの中で悪態をつく。テントの外を覗いていないから正確な数は分からないが、10匹20匹なんて規模ではないはずだ。100匹はいてもおかしくない。なぜこんなにいるの?昨日いなかったじゃん。だが、深く考えない。なぜならもう一眠りしたいからだ。
5時起床。気がつくとカラスもどこかへ行っていた。もしかするとあれは夢だったのか?とりあえずトイレへ。だが、外は尋常じゃないほど寒かった。来ていたレインウェアでは歯が立たない。これは本格的に冬物が必要かもしれない。昨日会った犬連れの方も起きていた。昨日あまり話せなかったので後で話そうと思っていたが、テントに戻って出てみるともう出発していた。早い…。
そんな私は寝袋の中でゴロゴロ。自慢じゃないが寒さには弱い。「日が昇るまで寝袋の中で大人しくする作戦」を決行した。が、なかなか日差しが届かない。テントから顔を出してみると、太陽は厚い雲の向こう。これは腹をくくって準備するしかなさそうだ。

ウィンドスクリーンは敷いて延焼防止
とりあえず朝のコーヒーを準備する。テントの外は寒いので、テントの前室で湯を沸かす。ビビっていた前室の調理も、今では「暖が取れる!」と普通にやるようになった。
しかし問題は朝露だった。外は雨が降ったのか?と思うほど濡れており、テントもびっしょりだ。乾かさないといけない。しかし太陽は雲の向こうで、風もほとんどない。天気予報では今日は快晴だそうだが、どうしたものか。
とりあえず日が出るのを信じて朝食の準備にとりかかる。今日は山越えだろうから、しっかり朝食を食べないと。今思うと三国峠が楽勝だったのは、民宿のおばさんが有り得ないほど朝食をサービスしてくれたからだったのかもしれない。いや、そうだろう。朝食は大切だ。
というわけで今朝はパスタ二人前。コッヘルから溢れんばかりのパスタをゆでる。実際は何本か溢れたのだが、ノープロブレム!
ゆでている最中にガスボンベが空になる。持ってて良かった予備のボンベ。
凍えながら朝食を食べる。さすがに朝から二人前は多い。大量のパスタに悪戦苦闘していると、ようやく太陽も活動開始。一気に陽気に包まれる。テントも乾き、出発の準備は万端だ。時刻は8時。キャンプ場に別れを告げ、真っ直ぐセイコーマートへ。戦の準備だ。

お世話になった水場
これから50キロ、いっさいの補給はできない。斜度はそうでもないが、その距離は佐渡島1/4周できる距離だから、かなりのものだ。民家もないだろうから、そんなところでハンガーノックになったらお終いだ。おにぎり二つとカツゲンを購入。ちなみにこれまでボトルの中身はコーラが多かったですが、北海道ではもっぱらカツゲン。北海道っぽいでしょ?

ひたすらこの光景が続く…()
そして国道451号線、暑寒国道という「どっちだよ!」と突っ込みたくなる道へ侵入。長い道のりが始まった。
はじめは民家がちらほらあったが、すぐに山の中。車の通りも殆ど無く、その割りに綺麗に舗装された道を進む。一人、黙々と進む。
緩やかな登りが続く。一時間が経ち、二時間が経つ。さすがに疲れが出てくるが、体力には余裕があった。伊達に朝飯大量に食べてきたわけではない!
だが、体はともかく心が問題だった。とにかく、暇なのだ。山の中で、景色も変わらない。ラジオも聞こえず、携帯も圏外。そんなわけで、いろいろな考え事をして暇をつぶす。そのなかで、余計なことを思いついてしまった。
ほとんど人の手が着いていない山。人気はほとんどない。
「あれ?熊出るんじゃない?」
そんなことに気づいてしまい、急に怖くなる。今茂みで何か動いたぞ、まさか……熊!?
熊鈴はない。ラジオもノイズしか流れない。何か音を出さないと…!というわけで、意味もなくギアをがちゃがちゃと変速して音を出す。そして、無意味に疲れる。

吉野公園。左に見えるのがキャンプ場
40キロほど進み、ちょっとした集落へたどり着いた。集落といっても人気は殆ど無く、お店もない。ここには吉野公園というキャンプ場があり、せっかくなので休憩を兼ねて見学に。さすがにオフシーズンのためか、誰もない。トイレだけ借りて退散。しかしここまで来れば滝川まであともう少しだ。時刻は11時。予定通りだ。
その後も順調に進み、石狩川の堤防が見えてきた。ここまで来たらもう大丈夫だ。
堤防沿いの道を南に下る。もう少し行けば橋があり、ちょっと行けば道の駅だ。時刻は12時。昼飯にもちょうど良さそうだ。今日は快調だな。
と思った矢先、後輪から変な音がした。一瞬ビニール袋でも巻き込んだかとかと思った。そんな音だった。だが、そうでないことぐらい分かってしまうのだ。

タイヤには目に見えるほど大きな穴が開き、そこから勢いよく吹き出す空気。どうやら何か踏んでしまったらしい。パンクには気を使っていたが、ついにやってしまった。反対車線に歩道がある。そこでチューブを交換しよう…。空気が抜けきると動けなくなるので、動ける内に移動。バッグを外し、後輪を外す。予備のチューブを用意し、交換にとりかかった。
なんとなく、通り過ぎる車の視線が痛い。なんだよ、見せ物じゃないんだぞ、と心の中でつぶやく。チューブ交換なんて何十回もやってきたが、どうしても外からの視線が気になる。なんとなく惨めになる時間である。
そんなとき、学生のチャリダーと出会った。彼も先ほどパンクして、通りすがりの人に助けてもらったらしい。いろいろと話をしつつチューブを交換する。しかしこれで予備のチューブがなくなった。調達しやすいように26インチの自転車に乗っているが、最近は逆に26インチは調達しにくい。彼は「私の使って下さい」と言ってくれたが、彼の自転車は700cだった。
彼はテントを持っていたが、一度も使わなかったらしい。やはり使用には躊躇うそうだ。そういえば私もはじめの方はそうだった。最近はその辺吹っ切れてしまったが、普通はそうだよな。
修理も終わり、彼とも別れる。先を急ごう。
近くのセイコーマートで体制を立て直す。自転車は一度ペースが乱れると、後が辛い。時刻は午後1時を指していた。まだ今日の寝床も決まっていない。とりあえず道の駅だ。そこに行ってから考えよう。
道の駅まで10キロ。決して遠くないが、近くもない。なんとか到着すると、時刻は2時を回ろうとしていた。
道の駅たきかわは、「道の駅?」という場所で、あまり休める雰囲気じゃなかった。なので、隣のカツ丼屋でソースカツ丼を頼んでしばし休憩。したかったが、店内の雰囲気は良くなく、冷房も効いておらず蒸し暑い。手早く今日の寝床を決め、先を急ぐ。
今日の寝床は秩父別のファミリースポーツ公園。美瑛に続く道とは少し離れるが、国道沿いにあるオートキャンプ場は「それならビジネスホテルに泊まるよ!」と言いたくなる価格なので論外。国道から15キロほど逸れるが、そこならなんとか許容できる価格だ。
そんなわけで進路を北へ向ける。空を見上げると、日が傾いていた。え?もうそんな時間?と焦るが、時刻は3時にもなっていない。やはり九州なんかと比べると、北海道は日が短い。なんとなくペースが乱れてしまう。

北海道の道は、ひたすら真っ直ぐである。数キロ先まで見渡せる道が続く。ゴールは見えているのに、なかなか近づかないもどかしさ。北海道以外では見られない道の連続。これもうっかりスピードを上げてしまい、ペースを乱してしまう。走りやすそうだが、実際は走るのは難しいのだ。


スポーツ公園には戦闘機もいるよ!
そして到着。公園の一角がキャンプ場となっているのだが、管理棟が見あたらない。公園の事務所に聞いてみると、テントを張ってたら勝手に徴収しに来るよ、とのことだった。ツーリングマップル情報で、ここに泊まると目の前の温泉の割引券が貰えるらしい。今日も汗をかいた、早く風呂に入りたい。テントを設営し、管理人が来るのを待つ。



そんなこんなで、1時間以上経とうとしていた。もしかして今日の徴収は終わりで、明日朝とかなのだろうか?それは困る。温泉に定価で入らないといけない。5時になっても来なかったら諦めようと思い、さらに待つ。
そういえば朝に買ったおにぎりを結局食べないままだった。朝飯パワーjは偉大だ。エネルギー切れは全く起きなかった。しかしおにぎりは生物だ。明日には腐っているかもしれない。というわけで口に放り込む。それを見計らったかのように管理人登場!モグモグしつつ挨拶を交わす。
管理人さんといろいろとおしゃべり。今日は私一人だが、シーズン中はこのキャンプ場は一面テントで覆われるらしい。特に今年はバイクが多かったそうだ。富良野の出身らしく、富良野の情報をいくつか頂く。そしてキャンプ場使用料の1000円を払い、入浴割引券をゲット。なんと通常500円のところを半額の250円で入れるのだ!結構大きな差。待ってた甲斐ありました。

ということで、いざ温泉へ。キャンプ場の目の前が道の駅「鐘のなるまち・ちっぷべつ」。その名の通り、大きな鐘のある塔が目印だ。主な施設は夕方には閉まっていたが、奥の宿泊施設が日帰り温泉として利用できる。
風呂上がりに瓶に入ったコーヒー牛乳を一気飲み!やっぱりこれは外せない!
休憩室でまったりしようかと思ったが、家族連れで溢れる座敷で、ポメラを打つのも気が引けたので撤収。併設されているレストランがあるので、夕食ついでにそこでブログを更新しようと考える。

夕食はカツカレー。とりあえず肉だ、肉を食わせろ。それにしても、そろそろ北海道料理を食べてもいいんじゃないかと思ってくる。
人の出入りが激しいので、あまり長居をせず退散。テントへ戻り、テントの中でポメラを打つ。だんだんと、テントの中が安らぎ空間へと変わってきている。すっかり自分の部屋だ。もう賃貸なんていらないね、とか思ったりしはじめる。


さて、明日のことを書き始める際、「問題は明日」という書き出しが多いが、今回は本当に明日以降が問題。どうも天気が"かなり"悪いらしい。美瑛に続く道である国道12号は、少し走ったがかなりの交通量だった。歩道もないので、悪天候の中走りたくはない。ツーリングマップルを見ると、遠回りになるが道道98号というルートもある。これの交通量は不明。
なので、天候次第とテンションで明日の行動はかなり変わると思います。旭川あたりまで行けば、食料や道具、寝床には困らないので進出したいです。
旭川に進出できたら、買うものがいっぱいありますが、とりあえず最優先はタイヤのチューブです。できたらタイヤもツーリング用に替えたいです。
そして夢の美瑛に着いたら何泊かして、まったりと回りたいです。しかし美瑛を前に立ちふさがる「天候」という難敵。明日もどうなるか予想できません。