13日目

小樽港〜川下海浜施設キャンプ場

走行時間 6時間4分59秒
走行距離 106km(一度リセットしたので実際は約+10km)
平均速度 17.5km/h
最高速度 43.8km/h

ついに北海道です。とっても涼しいです。ゲームのRPGでいうと最後のダンジョンに入ったようなテンションです。そんな旅の聖地、北海道。
なんとなく日本離れした風景に感動しつつ前へ、前へ進む。いやー楽しい。ツーリングマップルも大活躍で、とっても快適。初日から楽しませてもらってます。
明日で日本一周編もスタートから二週間。神奈川福岡編を含めると四週間。さすがに旅にも慣れてきて、楽しみかたも分かってくる。なので今、とても楽しいです。北海道の次はどこを走るかなんて、考えていません。今は北海道一筋!しゃぶり尽くすぞ、北海道!
(9月9日に気まぐれで画像追加)



早朝。船内は冷えいていた。北海道は20度を切っているらしい。船内の証明が灯り、入港は目前。寒さに備え、レインウェアを用意する。
入港間近。僅かな付き合いであったが、同じ部屋の人たちと別れの挨拶を交わし、愛車の元へ。そこでようやく自転車の人たちと出会う。私以外に4人。内3人は学生グループで、リアキャリアにオルトリーブにサイドバッッグ、銀マットが載っていた。これから野宿をしながら北海道を回るらしい。残る一人はソロでぶらぶらするそうだ。シートポストキャリアに寝袋とバックパックをくくりつけた、とても簡単な装備だった。

船は入港し、自転車は最後に下船。船内で出会ったライダー、そして出会ったばかりのチャリダーともお別れ。
時刻は4時半。さてどうしようか?せっかく小樽に来たわけだが、小樽にきたのはこれで二回目だったりする。一度プライベートで来たことがあり、とても綺麗な町並みだったのを覚えている。今から運河に行けば人も少なくていい写真が撮れるかな?と思ったものの、そういった場所にはいつでも行ける。せっかく自転車で来たのだから、自転車で楽しめることをしよう。それは走ることだ。


インターバル撮影中のE-M5

とりあえず東へ向かって走る。すると東の海から、ちょうど太陽が顔を出す瞬間に巡り会った。自転車を止め写真を撮る。綺麗な朝日だった。北海道の初日は、こうやって幕を開けたのだった。
写真を撮っているとソロのチャリダーと再会。やはり荷物が少ないと加速が違う。その後彼の後を追いつこうとするが、全く追いつけなかった。
というか、小樽からはひたすら登りだった。佐渡島のような鬼畜な登りではないが、緩やかな坂が永遠に続く。地味に疲れてくる。
というかまだ朝飯を食べていない。どこかでコンビニか何か無いものか。探すが見つからず、ずいぶんと走ることとなる。
コンビニで腹ごしらえし、これからのルートを考える。札幌も仕事で何度か訪れたことがあるので、行く用事はない。とりあえず石狩のほうを目指すこととする。


北海道といえばカツゲン!しかし売り切れていたので青りんごバージョン

途中セイコーマートを発見。セイコーマート?そうだ!入店し、例のブツを探す。カツゲンだ。どこぞの動画で紹介されていた北海道限定の飲み物。なんとなく飲んでみたかったのだ。飲んだ感想は、いい意味で想像通り。とりあえず北海道の目的が一つ達成された。ずいぶんショボい目的である。
その後も走るが、どうもこの先目立った店がなくなりそうだ。北海道入りしたものの、道具がいくつか足りていない。実は工具をどこかに忘れてしまい、自転車の整備に支障が出ていた。工具の補充が必要で、また食料も不足している。ほかにもいろいろと買うものがある。できればホームセンターなどに寄りたいが、開店まではまだまだ時間がある。しかし進むと店がない。考えた結果、札幌で時間を潰すことに。しかし札幌に行く用事も無い。なので、途中で見つけたマックで時間つぶし。しかしホームセンター開店まで2時間以上。マックでそんなに時間がつぶせるのか?ちょっとした挑戦である。とりあえずツーリングマップルを見ながら時間を潰すのであった。今日の寝床も決まっていないし。
それにしても地図っていうのは見ていて飽きない。地図見て楽しめるのは男の特権だろう。そして北海道のキャンプ場の多さ。ちょくちょくあるので、ライダーハウスもある。これは寝床には苦労しそうにない。問題は寒さか。夏物しか持ってきていないので、早く冬物を買っておかないと凍え死ぬ。
そんなこんなで1時間潰す。まだもう1時間必要だ。もう暇もつぶせない。だが、やらねばならぬ。コーヒーをもう一杯頼む。持久戦だ!
とりあえず今後のルートを大ざっぱに決める。まずはじめに目指す場所。それは美瑛!いきなり北海道の内側に突撃です!いやっほー!美瑛行くぜー!bイエーイ!
などと一人テンションあがっていたら時間が経つ。戦の時間だ。ホームセンターに突入。
しかし困ったことに品ぞろえが悪い。目的の商品が無い。ちなみに目的の商品とはテントのペグとプラティパス(水筒)、そして熊鈴。ペグはムーンライト付属のやつは場所をかなり選ぶので、もうちょっといい奴がほしかった。水筒はやはり長期行動を考えると1リットルは確保しておきたい。佐渡島でもキャンプ場はシーズンオフで水が出ず、水の管理には苦労した。熊鈴はこれから必須だろう。熊鈴はあったのだが、これだ!というのがない。熊鈴に「これだ!」というのがあるのかという疑問は無視する。しかしペグと水筒が無い。いや、あるにはあったが3種類ぐらい。強そうだが強すぎたり長すぎたり、あとは弱すぎたり。新潟のダイソーの方が品ぞろえが良かったぞ。ホームセンターを何件かはしごするが、結局見つからず、最後の砦、ダイソーに望みを託す。が、大型の店舗はなく、そんなニッチな製品は置いておらず、玉砕。手ぶらというのも悲しいので、仕方なく缶詰の魚といったおかずを購入。その後行動食を買おうとドラッグストアに行くが、まさかの定価。ならコンビニで買うよ、というわけで買わずに退散。結局開店まで粘った割に、手にしたのは缶詰だけという結果に。時刻は12時。えらく時間を無駄にした。今日のキャンプ予定地まで60キロ。間に合うか?
といっても代替のキャンプ場がいくつかあるというのが良いところ。最悪雪国らしく屋根付きバス停があるし、寝床が無くて焦ることはなさそうだ。
ということで出発。昼食をどこで食べようか悩んだが、結局セイコーマートセイコーマートは意外と品ぞろえ豊富。お値段もお手軽。


地平線が見えそうな道が続く

腹ごしらえを終えたところで、ひたすら231号線を北上する。途中ツーリングマップルに書いてあったサーモンファクトリーが見えた。事前に地図で勉強していると、なんとなく進むのが楽しい。ツーリングマップルは初日から活躍だ。やはりiPhoneの地図と違い、いちいち検索しなくてもツーリングに必要な情報が載っているのは大きい。コンビニの位置、温泉の位置、キャンプ場の位置。すぐに分かるという精神的安心感はかなりのものだ。等高線もあるので大ざっぱに斜度もわかり、「この先登りが続くから飲み物補充しとくか」といった計画が立てられる。やっぱり専用の地図はいい。
特に今日の後半は峠越えとなったのだが、その際最後の休憩ポイントが載っていたのは大きかった。iPhoneのグーグル地図ではそんなところ載ってもいないので、こういう情報は助かる。そしてトンネルも長さが書いてあるので、突入前に気構えできるのも良かった。
そんなわけで休憩したのは、「あいロード夕日の丘」というところ。簡単な食事もでき、自動販売機、トイレ完備だ。これから先は30キロ以上民家一つ無いので、最後の補給ポイントとなる。こういう場所ではソフトクリームを食べるに限る。そして牛乳とイチゴのミックスがあったので頼もうと思ったら、名前が「恋人のソフトクリーム」。なんだこれは!嫌がらせか!どうやらこの辺はそういう場所らしい。だが、私は男を見せた。
「恋人のソフトクリームを下さい!」
こうして念願のソフトクリームを頼んだのだった。


本日の戦利品

それからはひたすらヒルクライムとトンネル越え。北海道の登りはきつい。佐渡島はとんでもない坂が一気に来るが、北海道は緩やかだが坂がどこまでも続く。はじめは調子がいいが、だんだんとペースが落ちてくる。まだ佐渡島の疲れが取れていないが、ギアには余裕がある。佐渡島の鬼畜な坂に比べれば、北海道の坂はまだ登れるから優しいものだ。


広々としたキャンプ場!

そんなこんなで今日の目的地、川下海浜施設のキャンプ場に到着。最後10キロはひたすら下りだったので助かった。キャンプ場に着き、地元の人に挨拶をする。少し話をし、キャンプ場の施設を教えてもらう。水場はあっちだよ、と教えてもらい、水場の近くでテントを張ることにした。ここのキャンプ場はかなりいい。水場はあるし、トイレも綺麗。目の前はセイコーマートだし、少し行けば温泉もある。そして無料!ここなら数日いてもいい、と思える場所だ。まあシーズンオフだから人が少ないというのも大きいでしょうが。
水場には自転車の人がいたので声をかけてみると、なんと同じフェリーに乗っていたそうだ。あれ?自転車乗りには全員に声をかけたはずだった。会わなかった理由が自転車にあった。なんとキャリー付きで、そこに犬がいたのだ。犬を連れた旅か〜。もっとお話したかったが、犬が家族連れの子供たちに大人気。ここは素直に身を引いた。あとで時間を見つけてお話ししたいです。
まだ日がある。テントを設営し、近くの温泉までひとっ走り。荷物を置いた自転車は軽い!温泉まではほぼ平地。ぐんぐん加速できる。普段平地では20キロ超えればいい方だが、30キロは軽くでる!普段使わないトップギアを使う。やっぱり自転車はこの加速だよ!そんなこんなで大汗かきながら浜益温泉保護センターに到着。入浴料500円なり。こういった温泉情報もツーリングマップルなら一目瞭然。いや〜便利!
さくっと入浴。ここの温泉は硫黄の臭いがしたのが印象的だった。風呂上がりは瓶に入ったコーヒー牛乳!というのが私の黄金パターンだが、あったのは牛乳のみ。仕方なく自動販売機でカフェオレを買う。が、コーヒー牛乳とカフェオレは違うのだ。
少し休憩所で休んだ後、キャンプ場へ。ちょうど夕日が沈むころだった。このまま行けば海に夕日が沈むのが見れそうだ。が、その前に夕食を調達しよう。せっかくキャンプ場の目の前にセイコーマートがあるのだ、利用しない手はない。入ったものの、弁当類はほとんど売り切れ。仕方なくラーメン風焼きそばなるものを購入。あと、せっかくなのでお酒も。そうこうしている間に夕日は沈んでしまい、シャッターチャンスを逃す。
日が落ちると急速に寒くなる。キャンプ場で地元の人たちと放した際「今日も暑くてバテちゃったよー」なんて話をしたのだが、南から来た人間にとっては涼しい一日だった。むしろ朝と夜は上着無しではいられないほど寒い。そういうわけでレインウェアを着込んで夕食。湯冷めだけは避けたい。
地元の方と話をすると、明後日あたりから天気が悪くなるそうだ。道の駅に逃げたほうがいいよ、とアドバイスをもらう。他の人からはこれから美瑛を目指すより、稚内を目指した方がいいとも言われる。どうしたものか。
日も落ち、テントの中でポメラを打つ。北海道初日の今日は、ひたすら走っていた。というか、走るのが楽しい。数キロ先まで見渡せるほどの道が続き、景色もいい。これは九州はもちろん、本州でも見られないだろう。山の中を走っている際、見慣れているはずの山が、なんとなく違う雰囲気を感じた。なぜか妙に迫力を感じるのだ。理由は全く分からない。海を見ると水平線が広がり、場所によっては日本離れした絶景も広がる。これはライダーが好きなわけだ、と納得した。自転車だとなかなか景色が変わらないので少し飽きるが、それでも十分楽しめる。激坂がないので、一気に体力を奪われることもない。ライダーの人たちも挨拶を交わせ、そのたび元気になるから不思議だ。しかしチャリダーは一目で分かるが、旅しているライダーはぱっと見分からない。なので、すれ違うとき挨拶をするのを一瞬ためらう。通りすがりの道民だったらどうしよう?と思ってしまうからだ。
ともかく明日以降は美瑛を目指そうと思います。もちろんそれはいくつもの山を越えることを意味しています。たぶん過酷です。けど、頑張ります。私は写真も趣味ですが、数多の写真家を魅了した美瑛は死ぬまでには絶対に行くつもりでした。それがついに叶おうとしています!これはテンンション上げざる終えないじゃないか!
山越えなので体力が必要です。なので今日は早めに寝ようと思います。しかし既に寒い!薄い寝袋でどこまで耐えられるのだろうか?夏物の服しかないので、早めに冬物を買い足さないと凍え死にそうです。
明日の内に美瑛に着くのは難しいので、滝川あたりで一泊するつもりで行動する予定です。キャンプ場がいっぱいあるっていいね!