11日目


佐渡島入崎キャンプ場〜新潟市ホテル

走行時間 4時間15分30秒
走行距離 68.02km
平均速度 15.9km/h
最高速度 47.6km/h

そういえば小木港に寄った際、こんなものを買っていました。柿のてるてる坊主です!なぜ柿をてるてる坊主にした!トキのバージョンもありましたが、ここは柿でしょう。何か走った記念を残したかったので、今後はストラップをサドルに括りつけていこうと思っています。残念なのが、ここに付けると銀マットが邪魔で他から見えないということ。
そんなこんなで佐渡島も走り終え、新潟市に戻りました。戻って感じたのは、佐渡の人は温かかったな〜、ということ。都市は人と物は溢れているが、心は売り切れ。どうしてもそう感じてしまう。
やっぱり、田舎出身だからか、私は田舎がいいです。

明日はフェリーに乗り、明後日からついに北海道の小樽です。



昨夜の出来事。ブログを更新し、さあ寝ようと寝袋に潜り込んだ。ランタンを消し真っ暗になったテントの中。いや、明かりを消したのに明るい。

外にでると、丘の上の施設からレーザービームが発射されていた!いや、灯台ですが。
しかし原因は灯台だけではなく、どうも遠くで落雷があっているらしい。そんな様子を撮影しようとするが断念。テントに戻り再び寝ようとするが、足下が冷たい。あー、テントの下が濡れているのか。なんて思ったら浸水していた!あのムーンライトが浸水!?たぶんベンチレーションを完全に閉めていなかったので、降りこんでいたのだろう。まあ足下ひんやりして眠りやすいさ、とポジティブシンキング。7時過ぎに就寝。本当に外で寝るのも慣れてきた。

朝、爽やかに起床。雨も止み、外は靄がかかっているが涼しい風がながれる。これはコーヒーが美味しく飲めるシチュエーションかも。お湯を沸かし、インスタントコーヒーを飲む。うん、やっぱりコーヒーが美味しくない。ゴールドブレンドの個別包装されたインスタントコーヒーだが、たぶんはじめから入っているミルクがダメ。ブラックを買うべきだったか。やっぱりゴールドブレンドは粉で持ち歩く?結構重いんだよね〜アレ。あ、ちなみに私はお茶派です。
その後テントを乾かす。日が出て風もあるので、すぐに乾く。昨日は濡れたままだったので、乾かせて良かった。
かなりまったりして8時半発。だんだんキャンプ場の居心地がが良くなってきた。いけない兆候だ。
走り出すが、体が重い。連日のヒルクライムで体力の回復量より消費量が上回っている。今日も朝からヒルクライム
途中二ツ亀キャンプ場を通過。ここまでがヒルクライムのピーク。ここから比較的穏やかな道が続く。ちらほら両津港の看板が見え始める。そういえば12時半の便がある。もしかすると間に合うかも?ということでペースアップ。恐らく佐渡島では一番快調に進んだと思う。かなりの好ペースで両津港着。が、時刻は12時半ジャスト。1時間早くキャンプ場を出ていれば間に合ったかも。
惜しかったね〜と、きっぷ売り場のおじちゃんに言われながら、夕方の便のきっぷを買う。さて、ずいぶんと時間がある。とりあえず飯か。両津港にある食堂はかなり高いので退散。ターミナルを飛び出し、目に入った喫茶店に入る。喫茶店は昔ながらの喫茶店で、独特な雰囲気だ。

そこで頼んだのはもちろんパフェ!とアイスコーヒー。
パフェを一口で平らげ、アイスコーヒーをすすりながら午前の分のブログを書く。しばらく滞在するが、まだまだ出港まで時間がある。どうしたものか考え、どうせ今夜はホテルだ、電源の心配はしなくていい。ターミナルの休憩所でパソコンでネットでもしようと考え、ターミナルへ移動。今日まで(画像なし)だったので、出港までの間に画像つきに変えてやろうと意気込んでいたが、ワイマックス圏外。両津って佐渡島で一番栄えてるんじゃないの!?と思っても仕方ない。やることなくなってどうしたものかと考えていると、たまたまやってきたおじいさんに話しかられ、おしゃべり。旅行好きな方で、日本のほとんどを回ったことがあるらしい。いろいろと話しをしているとすぐに時間が経つもので、出港の時間。佐渡のいろんな人と話したが、口をそろえて言うのが「佐渡汽船の高さ」。来るものを阻むと嘆いていた。お別れし、いざフェリーへ。
佐渡汽船に乗るのもこれで二回目か。次はいつになるのだろうか。自転車は一番に乗船できる。

まだ誰もいない船内。乗船して真っ先に食堂へ。行きの便ではオリジナルカレーだったが、ここのタレカツ丼も気になっていた。早速頼んでみたが、味は見ての通り。卵なし卵とじカツ丼といった感じか。美味しいが、やっぱりカツの衣はサクサクして欲しいと思う。

そんなこんなで出港だ。2等寝室だが、一度も行ったことはない。あんなところで休める人の気が知れない。なので、航海中は外のベンチでボーっとラジオを聞いている。時刻は午後4時。日は傾き、涼しい風を感じる。

佐渡がだんだんと遠くなっていく。佐渡か…坂ばかり登っていた記憶しかない。辛かった。しまなみ海道のように楽しく走れるものと思っていたが、このザマである。足に疲労が溜まっている。こんなに疲れたのは久しぶりだ。次来るのはいつだろう。いや、次はあるのか?


そんなことを考えていると、あるものが見えた。

あれは見たことがある。あれ?いつ見たっけ?けど、脳裏にある光景が浮かんだ。キャンプ場のテーブルで、お酒を交わすおじさんたちの光景。そう、あれは初日に泊まった姫崎灯台だ。しっかりと段々になっているキャンプ場も見えた。あの時もこの時間だった。初日に姫崎キャンプ場で、島を離れるフェリーを見ていた。今度は私がそのフェリーに乗っている。なんとも不思議な感覚だ。おじさんたちは今日も飲んでいるのだろうか?
私はさっきまであの島を走っていた。目の前に広がる島を見ると、改めてとても大きく、起伏に飛んだ島である事がわかる。走ってきた道が見える。良く走ったものだと改めて感じた。少し先には雨宿りさせてもらった家がうっすらと見える。そういえばあの辺りを走った時、自動販売機が無くて喉がカラカラだったな。あの坂は本当に辛かった。そうだ、あそこでは出会いがあったんだった。佐渡島での出来事がフラッシュバックしていく。すると自然と目頭が熱くなってしまった。決して潮風が目に染みたわけではなかった。
辛かったけど、人は優しくて、本当に楽しい島だった。けど、まだまだ走っていない道はある。また来よう。本気でそう思った。自転車に乗り始めて10年近く。久しぶりに感動してしまったのだった。


新潟に着くと、そこは日本だった。佐渡も日本だが、同じ日本とは思えなかった。当たり前に物が溢れ、人も溢れているのに、何かが足りない。ホテルに行く前に、少し買い物をする用事があった。さすがに市内だと私の格好はかなり浮いていた。車の波と、無灯火の自転車を避けながら道を進み、買い物を済ませる。レジではマニュアル通りの心のない接客。ホテルは飲み屋街の中にあり、チャラチャラとした人たちであふれていた。なんとなく、佐渡が恋しくなる。

明日はフェリーに乗り、明後日北海道の小樽入りです。ついに北海道だ。北海道を周るルートは全く考えていません。なんとかなるでしょう、という考え。さっきの買い物、というのは実はツーリングマップル北海道で、かなり力を入れてます。ツーリングマップルはRか通常版か悩みましたが、Rは大きすぎるので止めました。リングタイプの通常版プリーズ!