九日目

姫崎キャンプ場〜素浜キャンプ場

走行時間 5時間19分16秒
走行距離 79.44km
平均速度 14.9km/h
最高速度 37.4km/h

佐渡島の見所を書こうと思ったんですが、残念ですが書くことはありませんでした。これが、今日走って気づいたことです。
なぜならば、佐渡島はすべてが見所だからです!
でもちょっとしたアドバイスを一言。
自転車乗り→軽いギアを用意
写真好き →PLフィルターを用意





水平線の向こうから、朝日が昇っていた。それをぼーっと眺めながら、朝の時間を過ごす。一人のキャンプ場は寂しかったが、この光景を独り占めにできたと思えば悪くない。
7時に過ぎに出発。が、キャンプ場の入り口の激坂は、フル装備の自転車の脱出を妨害する。この重量の自転車を、押して上げるのは困難だ。
押してダメなら、乗ってみな。というわけで朝からスーパーヒルクライム
さて、昨日コーラを買いにだいぶ戻ったが、ちょっと進むと自動販売機があった。今日はじめのコーラ休憩。

道を進むと、次から次に現れる絶景!まだ風が涼しく、走っていて気持ちい。海の向こうに新潟が見える。あれ?新潟の方に真っ黒な雲が立ちこめていた。明らかに雨が降っている。それも強めに。ラジオから「佐渡島に雷注意報が発令されました」と聞こえ、フロントバッグにレインカバーかけておこうと思った途端、一気に降り始めた。
いきなりの土砂降り!えーっとまずどうする?落ち着け、まずはiPhoneだ。いや、iPhoneは防水カバーだから問題ない。ソーラーパネル?いや、生活防水だから急がなくていい。というこフロントバッグのカバーかければ大丈夫だ。とりあえずフロントバッグのカバー?いや、腰にカメラつけてるぞ。背中のポケットにはラジオ。あ、ハンドルに旅レコもある。
この間5秒。5秒も経てばびしょびしょである。とりあえず民家の軒先に駆け込み、フロントバッグに電子機器を詰め込みレインカバーをかける。が、あわててうまく行かない。
そんな時、家のおばあちゃんが納屋に入るように言われ、言われるまま納屋に入った。雨はさらに強くなり、滝のようだった。間一髪だ。

突然の来訪者にも関わらず、雨が止むまで休んでいいよ、と言ってくれた。椅子と扇風機を用意してもらい、冷えた牛乳を頂く。優しくされ過ぎて、困る。私の豆知識だが、優しくされると戸惑うのだ。通り雨かと思ったが、止む気配はない。おばあちゃんはおじいちゃんも連れてきて、話を交わす。

日本を旅をしていることを伝えると、いろいろと餞別を持ってきてくれた。そしてお茶も用意してもらい、何から何まで本当に申し訳ない…。その後一旦雨が止んだので、家族の方と記念撮影。出発しようとしたらまた雨が降り出し、再び納屋へ。そこでいろいろなことを聞く。島の歴史や村のこと。納屋にあったボートのことや、家族のこと。
ここに入って1時間以上。ゆっくりしていってね、と言われてはいるが、あまり長居しても申し訳ない。雨が小降りになり、レインウェアを着込んむ。見送りを受け、出発。お元気で!

小雨が降りしきる中進む。暑い!ゴアテックスのレインウェアだが、暑いものは暑い!小雨だが日は出ている最悪の気象状況。道が走りやすいが、とにかく暑い!とにかく第一目標の松ヶ崎ヒストリーパークを目指す。
そして到着。道中いろいろ有ったような気がするが、暑かったことしか覚えていない。景色は綺麗でしたよ。
到着し、雨も止んでいたのでレインウェアを脱ぐ。脱ぐと中はびしょびしょ。レインウェアを着ていたのに中が濡れていることに違和感を感じる。
松ヶ崎ヒストリーパークは無料のキャンプ場でもあります。本当は昨日はここに来る予定でした。松ヶ崎キャンプ場ですが、ものすごくいいです。トイレは水洗だし、サイトも広く、平ら。全体的に綺麗に整備されており、これで無料。募金箱はあるので、宿泊したら少しでも入れておいたらいいでしょう。私が見てきたキャンプ場では一番いいのでは?さらに、コーラの自動販売機があるのだ!
一瞬今日ここに泊まろうと思ったが、時刻は10時。まだ早すぎる。
休憩していると、何人かのサイクリストに出会う。その中で、大学生の集団に出会ったが、この後何度も出会うこととなる。今日はマンガ喫茶で寝るそうだ。マンガ喫茶で"寝る"ことよりも、マンガ喫茶が"ある"ことに驚いた。
道を進む。しかしいい景色だ。見てて飽きない。できる限り島民の方と挨拶するが、気持ちよく返ってくる。サイクリストには慣れているのだろうが、気持ちいい。

昼飯は小木港(だったかな?)の食堂で「いか釜飯」を頼む。はじめは微妙かと思ったが美味!席も広く、水は飲み放題。一人でありえないほど水を飲む。このときポメラを持ってきていないことに気づく。なかなか休むには好条件だったが、取りに返るのも面倒だ。お土産屋で「柿ソフトクリーム」があり、食べようと思ったら機械故障で販売中止。無念。
港では恐らく日本一周と思われる自転車があり、声をかけようとしたが乗り手が見つからない。少し探してみるが見つからず、その場を後にする。

その後西へ。矢島経島に寄ってみるが、この際一気に坂を下る。いやな予感がした。矢島経島は綺麗で良かったのだが、問題はその後。風情あふれる町並みを抜けると、現れたのは超激坂。呼吸を整えてアタック開始。が、ギアをインナーに落とした瞬間チェーンがはずれ、危うく立ちゴケするところだった。坂の途中でチェーンを戻そうとしたが、無理。なので坂の下まで戻ってチェーンを戻し、再挑戦。かなり心臓バクバクするも、登り切る。佐渡島の坂は、自転車乗り殺しである。

その後少し進むと、何かの博物館があった。あーそういうの興味ないのよ。と思って通り過ぎようとしたら、中が少し見えた。館内に、木造の船があった。なにこれ!千石船展示館!?なぜかテンションあがる!
大人一人500円と、決して安くないが入館。復元した船がまるまる一隻おいてあります。船内にも入れます。アイスも買えるよ。別館には民族博物館もあって、観覧中民族衣装を着た女性のマネキンがあって、はじめ気づかずビックリした。

旅してる!と感じながら先へ進む。次に向かったのは沢崎鼻灯台佐渡島最西端の灯台だ。観光場所ではないので入り口は整備されておらず、砂利道だ。しかしせっかく着たので近くまでいきたい。自転車を気合いで押して行く。そこにあったのは灯台。ただの灯台。驚きも感動も無い。普通の灯台

帰り道はわずかに登り。重い自転車を押して登るのは疲れるが、砂利だとさらに疲れる。入り口でツーリング中と思われるライダーに会うが、挨拶には無反応だった。
さて先へ進もう。道をすすんんでいると、後ろから熊鈴の音が。たぶんロードバイクだろうと道を譲ると、午前中に会った学生たちだった。

それからしばらく学生たちに寄生して走る。そして激坂登場。これはきつい!箱根レベルだ!が、学生たちに負けていられない!ど根性で一番に登り切る!見たか大人の力!が、体力はほぼゼロ。そして酸欠。頭が痛い…。
ゆっくりと道を進む。もうあんな坂は無いだろう、キャンプ場まで後少しだ…。が、佐渡島は無情である。激坂再登場。しかも今度はもっときついぞ!
気合いで登るが、後ろから来た学生たちに次から次に抜かされる。もうダメ、もう限界!坂の途中で足をつく。自転車乗りにとって坂の途中で足をつくのはタブーである。精神的な意味合いでもあり、また、物理的に上れなくなるからだ。坂道発進は、結構難しい。
その後も何度も休みつつ登頂。ついにキャンプ地である素浜キャンプ場にたどり着いた。が、シーズンオフなのか、誰もない。管理人に電話してもでないので、どうしたものか…。
とりあえず自動販売機へ向かう。お金を入れるが認識しない。まさかと思って機会の後ろを見ると、コンセントが抜けている。最強の節電運転。シーズンオフの恐怖…。
水は出るようなので、水は汲み、体を洗う。どうしようか?とりあえず先へ進もう。次の窪田キャンプ場まで20キロ。時刻は4時。行けなくはない。試しに進んでみて、ダメなら戻ってくればいい。
5キロほど進むが、行き止まり!いや、行けるがまったく舗装されていない。地図上でも道はここまでだ。見事に道を間違えていた。渋々キャンプ場へ戻る。

途中いきなり飛行機が展示してあって驚いた。映画「飛べ!ダコタ」のオープンセットだそうだ。へ〜。意外な出会いに少し心躍った。
キャンプ地に戻り、テントを広げる。今日はペグを打つ前に試しに寝て、寝心地を確認。今日は横に転がることもない。日々成長だ。しかし、今日も一人か…。
それにしてもジュースが飲みたい。道の先には無かった。となると戻るしかない。が、戻るには激坂がある。昨日の坂とは比べものにならないので、身軽な自転車でもかなりきつい。ふとわき道の上の方に自動販売機らしきものが見えた。わずかな望みをかけ突撃。そこにはポッカの自動販売機!コーラは無いがぜいたく言っていられない!お金を投入しようとして気がついた。ほとんど売り切れじゃん!残っていたのはお茶と水とコーヒー。ジュースは無い。いや、あった。あったのだが…。



ふってふってゼリー


お前か!確かに売れ残るよ!学生時代は好きでよく買ってたけど。そして購入し、飲む。案の定のどで詰まった。
その後炊事場で夕食づくり。今日はパストにキーマカレーをかけたもの。が、やっぱりパスタは腹持ちが悪い。食後すぐに腹が減る。やはり日本人は米か…。
テントに戻るブログ更新作業。今日は昼に一旦途中経過を書かなかったため、かなり時間がかかった。ポメラで打ち続けて1時間。ようやくここまで。疲れた。これでもかなり内容は端折っているのだ。毎日の出来事は、本当に書ききれないほどです。

明日以降ですが、どうも雲行きが怪しいです。途中会ったサイクリストの方からも「明日天気悪かったらバスで帰るんですよ」なんて会話をした。え?天気悪いの?
調べてみると、明日から荒れ模様らしい。なんてこったい!もし悪天候が続くようであれば、佐渡旅行を切り上げて、新潟に戻ることも考えています。楽しむことが最優先である。
そんなわけで、今後の予定は未定。きまぐれに旅を続けます。そういえば今日でテント泊3連続目ですね。記録更新です。