三日目


かわせみ河原〜前橋市ホテル
走行時間 4時間13分17秒
走行距離 61.04km
平均速度 14.4km/h
最高速度 30.1km/h

日本一周編では初ホテル泊です。いいですね、屋根があって壁があるのって。
それにしても今日は午前しか走っていない割りには、昨日と同じぐらいの走行データなのはなぜ?昨日どんだけ休んでたよ私。
今回の旅では「ホテル泊は多くても3日に一度」というルールを決めていましたが、今日消滅しました。理由は縛る理由がないから。
自転車のトラブルも解消し、明日以降は17号線を走りますが、明日も宿泊する可能性は高いです。なぜなら三国峠の前には猿ヶ京温泉があるからです。あまりご当地に食事には興味のない私も、温泉は好きだったりします。実は今日も老神温泉まで足を伸ばそうか本気で考えていました。が、ルートを大幅にずれるため止めました。
厳密に言うと、温泉が好きなのではなく、温泉街の街並みが好きなんですよ。なんとなく、古き良き時代の日本って感じで。
騒がしかった川辺も、5時、6時、7時と、時間が経つにつれ人が減っていく。8時にはほとんど誰もいなくなり、川の音だけが耳に届く。
7時にはテントで寝る努力をするが、暑くて眠れない。もう外の音にびくびくする事はなくなったが、それでも眠れないのは暑苦しいからに他ならない。体も濡れたタオルで体を拭いただけで、ベトベトして気持ち悪い。
とりあえず暑さだけでもなんとかならないものか。ここは山の中。日が沈めば急激に気温が落ちていくはずだ。実際に8時には涼しい風が吹き始める。それでも寝袋に入るにはまだ暑い。最近はすっかり寝袋は枕になっており、毛布代わりにレインウェアを羽織って眠るようにしている。が、これの問題は、寝袋を使う際、枕がなくなるということだ。それでもそんなに寒くならないだろうし、秋まではこれで行こう。一瞬眠りにつくが、眠りは浅くすぐに目が覚める。そうこうしていると深夜0時。突然テントの外が騒がしくなる。川辺で花火大会が始まりやがった。が、案外気にならずそのまま寝てしまうのだった。
朝、あまりの寒さに目が覚める。時刻は3時。寒い、寒すぎる!レインウェアでしのげる寒さではない。背に腹は代えられない。ついに寝袋の出番だ。が、このままでは枕がない。そこで登場自転車のドリンクボトル。ほどよく水を抜けばいい感じに枕代わりになる。とても寝心地がいいとはいえないが、眠れないほどではない。むしろ、汗だくで寝袋内が気持ち悪い。しかし寝る。

朝5時。日も昇ったことだし起きようとしたら、外が騒がしい。騒がしいというか、たくさんの車が川辺に集まってきた。こんな早朝からなんだ?見てみると、次から次にレッカー車が入ってきていた。なぜレッカー車?疑問はつきないが、とりあえずテントを撤収。犬の散歩をしている人たちと挨拶を交わしつつ、出発の準備。とりあえず自動販売機でコーラを買って、小休止。そして6時に出発。相変わらず面白味のない光景が続く。コンビニでおにぎりを食べ、北上を続ける。ひたすら何もない道。小さな大通りを走るだけ、というのは退屈だ。たまには大通りを離れてわき道を走ってみるが、気がついたらとんでもないところを走っていたり。

大通り、というのは便宜上そう言っているが、他の道に比べればなんぼか広い程度だ。実際どの道も似たような道で、はっきり言って分かりにくい。実際かなり迷う。iPhoneナビの助けを借りつつ道を進む。が、道が狭くて交通量も多い。

ということで、利根川自転車道をつかうことに。いや、すっかり存在忘れてました。
さあ走るか、と自転車道に入った瞬間チェーンが外れる。あれ?なんで?
落ちたのがチェーンリングの内側。調整してあるはずだから、よほど変な操作をしない限り落ちるはずがない。停車して調べてみると、原因が分かった。自転車用語満載になるので詳しい説明は避けるが、平たく言えば整備不良。専用工具がないので調整できないので、3段あるうち一番軽い内側のギアを殺すことで、とりあえずチェーンが外れることはなくなる。なので、一番軽いギア、さようなら。
それから再出発。さすが自転車道なので、自転車天国だ。やや狭く、3台並んで走るのは難しいだろう。すれ違いには問題ない広さ。
利根川を横目に北上を続ける。川にある石がだんだんと大きくなってきている。だいぶ上流までやってきたということか。群馬県に入り、日本海まで折り返し地点だ。問題はこれからの山越えなのだが。
今日の宿泊予定地、前橋に着いたのが午前10時。何が何でも早すぎる。というか近すぎる。このときの走行距離が45キロ。午後もあるので、もう少し足を延ばすべきだろうか?とりあえず作戦会議だ。
10時なので、喫茶店なども問題なく開店しているだろう。どこかいい店はないだろうか?と思ってすぐに見つかったのがステーキガスト


またお前か。


さすがに二日連続ステーキガストは止めておこう。隣にも店がある。



カフェレストランガスト


なぜガストが並んでいる!?入るしかないじゃないか!
ガストのモーニングは好きです。500円でしっかり食べれて、コーヒーは飲み放題だ。
とにかくこれまでの記録をポメラで綴って、これからのことを考える。
問題はルートだ。このまま沼田を抜けるか。長野側に迂回するか。どちらにしても長いヒルクライムが予想される。とすると、自転車の整備が優先か?
調べると、近くにタキザワという自転車屋がある。そこで修理してもうことにした。不良部品は取り寄せとなるので、新品の商品から外して取り付けてもらった。変速なども調整してもらい、自転車の調子が良くなった。これならどんな道でも走れそうだ。
日本海へ抜けるルートも教えてもらったが、素直に17号を通り、三国峠を越えるしかないようだ。ルートは決まった。
が、今日は走るのはやめておこう。体力はまだ余裕があるが、走るのが目的になるのは避けたい。時間はたっぷりあるのだ。
目星をつけたホテルのチェックインまでには時間がある。近くの公園で時間を潰そう。群馬県庁舎の前を通り、公園へ。

とても綺麗に整備されており、いい印象を持った。が、その割に人影は全くない。なぜかはすぐに分かった。休憩するところがないのだ。自動販売機もベンチもあるが、日陰がない。これではこんな猛暑の日はいられないだろう。私も休めないと分かると、公園を出た。案の定外では日陰に人が集まっていた。その時通りすがりのおじさんが、フル装備の自転車を見て「自転車版ハーレー」という評価に困る感想を言った。

日陰で涼むが、もう少し時間がある。近くを観光しようと思ったが、めぼしい場所はない。そういえば下着が足りないのを思い出し、ユニクロまでサイクリング。微妙に距離があるので、いい時間つぶしになった。しかしユニクロって安いイメージがあったが、だんだん価格が高い方にシフトしてない?
その後ホテルにチェックイン。駐車場に自転車を入れてもらい、防犯対策は万全である。問題は防犯のため駐車場のシャッターを普段閉められており、チェクアウトまで自転車が使えなくなったことか。
ホテルで久しぶりのシャワーを浴びる。久しぶりのシャワーは格別だ!へばりついた汗と、溜まった垢を落とし、さっぱり。ついでにサイクルウェアも水道で洗濯。
さっぱりして気持ちがいいので休憩。しかし腹も減ってきたので、外に出ることに。そういえば先日マクドナルドでiPhoneを充電していた際、充電できない現象に見舞われたが、それが今日ホテル内でも再発。もしかしてコンセントのUSBアダプターが悪いのかも?iPhoneを充電するには結構な電力がいるし、もともとガラケー用に買っていたものなので性能が追いついていないのかもしれない。せっかくなので、ipadが充電できるような大容量のものを買っておこう(買う予定はないが)。近くの電機店まで徒歩30分。自転車を使おうと思ったが、せっかくなので歩こう。というわけで、前橋をまったりと散歩。
不思議なもので、走っているときは感じないのだが、歩いていると孤独を感じる。周囲の笑い声で、なぜか心が痛む。何をしているのだろうか?日本一周したら何かあるのか?お金もらえるのか?むしろ貯金が無くなるだけじゃないのか?そんなことを考えてしまう。
電機店で目的の品を購入し、夕食を食べようとする。が、どこもアットホームな感じの店ばかりで、外者の私が入っていいものか。そんなことを考えてしまい、どの店も入れずにいた。そんなときファミリーレストランが目に入ったが、むしろそこの方が入りづらかった。ホテルの食堂で食べようと思ったが、丁度今日は宴会で使用できず、考えた末にコンビニ弁当という結論に至った。申し訳程度に群馬県限定の弁当を買う。
ホテルの部屋に戻り、コンビニで買ったお酒片手に一人晩酌にふける。
旅の途中に出会う人に、なぜ旅をしているかを聞かれることがある。旅の理由だが、実は無い。ならなぜしようと思ったのか。本人が言うとおかしなことなのだが、わからないのだ。なぜやろうとしたのか。旅をして、何かが変わるのを期待したのか。
たぶんこの旅は、そんな「旅の理由」を探す旅なのだろう。結果があって、過程を探す旅。ほんと、よくわからない。
こんな難しいことは、もっと暇な時に考えよう。とりあえず明日以降は三国峠を攻めることになる。が、明日攻めないかもしれない。というのも、途中に猿ヶ京温泉という温泉街があるからだ。移動がメインの旅ではなく、観光をメインにしたいので、そこで骨を休めるかもしれない。温泉は結構好きなのです。
というか一日目と二日目に野宿していたが、別に野宿するために旅しているわけでないことをようやく気づいた。もちろん節約のため野宿もするが、一応社会人経験しているのでお金には余裕がある。
ホテルは最高でも3日に一度!というルールを決めていたが、あまり考えないことにします。