明日の相棒を求め


あー、実家落ち着くわ〜。屋根と壁があるって最高だわー。
しかし無職がごろごろしているわけには行かず、次の準備です。
問題は「相棒」をどれにするかです。ロード?いや、あんな細い体に荷物を載せるのはかわいそうです。
なので、新たに自転車を導入する予定。いや、それとも、あっちに手を出すか…。
クーラーの効いた部屋で、一人悩むのであった。
小さな旅から一夜明け、私はいつもの相棒と走りに出た。いつもと同じだが、違うのは荷物を何も積んでいないということと、出発地と目的地が同じということ。
今日は役所で転入届けやらで忙しい。結局いくつか書類を忘れて、また来る羽目になったのは秘密だ。
それにしても、何も積んでいない自転車は、別次元の走りをする。役所まで行く途中車道を走るわけだが、そこまで苦にならず車の流れに乗れた。国道と違って流れが遅いなー、と思ったものの、速度は40キロ。そうだ、これがロードバイクのスピードだ。
何も積んでいない自転車はとても軽く、その加速には本当に振り落とされそうになる。見慣れた風景を見ながら、そんな自転車と軽快に走り抜けていく。今日も日差しが強く暑いが、とても気持ちがいい。こんなとき、自転車乗っててよかったな、と思うのだ。


しかし、いつまでもゆっくりしてはいられない。また走りだす必要がある。もともと荷物を積むように作られていない自転車を、強引に旅自転車にしたのはやはり無理があった。というか、今更だがなぜロードバイクで旅に出たのか、そして本当は何で旅に出ようとしたのかを話そうと思う。


今回の神奈川〜福岡間の移動には、当初はブロンプトンという折りたたみ自転車を使う予定だった。なぜ折りたたみ自転車か。それは何かあったら折りたたんで、公共交通機関で移動できるからだ。スピードも出ないし何かあったらズルできる、そんな緩い旅をする予定だった。それが崩れたのは引越の見積の際、ロードバイクの輸送に結構お金がかかるのが分かったことだ。なら、引越しの際送るのは折りたたみ自転車にして、ロードで走ればいい、となり、走ることとなった。そして、キャリアを慌てて注文し、他の自転車で使っていたバッグを寄せ集めて完成させた。それが、出発の前日である。
別ブログ、チャリカメ成長記でやけにブロンプトン関連の記事が増えていたのはそのためで、リアキャリア付けたりハンドル変えたり、長距離旅仕様にこつこつと変えていた。が、結局使わずじまいである。
実際ブロンプトン長距離走行能力は高く、積載能力もロードバイクに比べるとだいぶ高い。普段の往復50キロの通勤にも使っていたが、不思議と疲れず、特徴的なフロントキャリアシステムは走行性能を犠牲にせず、多くの荷物を積むことができた。万一、荷物が乗り切れないことがあれば、シートポストキャリアの導入も考えていた。という風に、実はかなりブロンプトンについては周到な用意されていた。
が、最後の最後まで問題となっていたのは、パンクである。ブロンプトンはスポーツバイクのようにワンタッチでタイヤを外すことはできない。外すまでにかなりの工程が必要で、走行中のパンク=死と思って差し支えない。そのぐらいパンク修理は面倒である。
今回は幸運なことにパンクは一度もなかった。こんなに細いタイヤで、これだけの荷物を積んで、あんなひどい道を走ってパンクしなかったのは奇跡である。が、日本一周ともなるとパンクしないほうがおかしいのだ。今回予備チューブは2本持って行っていたが、間違いではなかったはずだ。何度段差や石を踏んだ際「あ!今やったぞ、絶対にやっちゃったぞ」とヒヤヒヤしたものだ。


そんな行き当たりばったりな準備でも、今回は無事に成功した。そして、次の本番の準備である。現在考えているプランはいくつかあるが、とりあえずまずは北上し、北海道を目指そうと思う。
というか今回の旅の目的のほとんどが「北海道を走る」ことであり、ぶっちゃけ北海道旅行だけでも良かった。が、そんなもん仕事やめなくてもできるわけで、景気よく日本一周宣言したわけだ。ぶっちゃけ後悔している。
数多のチャリダーやライダーが走り、魅了されてきた北海道!待ってろ北海道!今年中には行ってやる!




で、問題は「何で行くか」である。今のところ、A、B、C案の3つのプランがある。

まずA案。当初実家にある古いSCOTTのMTBを使う予定だったが、改めて見てみると「何がなんでもボロ過ぎだろ」ということで考えなおした。なので、新たにMTBを買おうかな?と考えたりもしている。というのも、日本の道の全てが舗装されているわけではなく、ロードで走るには結構大変だった。さらに、今回リアにすべての荷物を乗せたら、何が何でもリアヘビー過ぎて安定性が無いので、フロントキャリアを付けて前後に荷重を分散させたい。
私は身長が165無いので、700cは地味にきつい。MTBの方がギアレンジも広いし、登りにも強い。フレームの耐久性もあるのである程度荒く扱えたり、長期の旅にはMTB!というのが私の結論。
しかしここでお金の話となる。私が欲しいMTBは、高いのだ。

狙っていたのはブリジストン アンカーのXNC7。クロモリですよクロモリ!世間でいくらカーボンだ!アルミだ!と叫ばれようと、私はクロモリが大好きです。あの細いフレームが生み出す独特な乗り味!そしてスタイル!もうクロモリしか考えられない!クロモリ最高!
あ、クロモリってクロムモリブデン鋼の略で、つまりは鉄。今ではすっかり少数派で、メーカー品でクロモリのMTBってコレぐらいではないだろうか?
今回の相棒となったロードバイクQUARKも当然クロモリで、細山製作所に制作をお願いしたフルオーダーバイクです。もしできるのならそこでクロモリMTBを一台作ってもらいたいが、すっかり遠くに来てしまいそれもできない。今日もぶらぶらとQUARKで走りましたが、最高の自転車です。
で、XNC7のお値段が、フレームだけで10万円である。…うん、分かっちゃいたけど高いよね。これにフロントフォークやらホイール買って、走れるようにするのに5万以上はかかり、さらに旅装備を付けると総合計で20万円といったところか。うん、無職童貞にはきつい。あと、今時のMTBをって全部ディスクブレーキなんですね。Vの方が整備性もよく、Vブレーキ台座にキャリア付けれれるし、旅にはVの方がいいんですけどね。



次にB案。役所からの帰り道、鼻歌交じりで軽快にロードバイクを飛ばす。そんな時、ふとあるものが目に止まった。




中古のカブ 10万円



嫌なもの見てしまった。私、買ったことはないがカブが好きなのだ。以前のアパートは駐輪所がないため買わなかったが、いつか買おうとは思っていた。
カブか…。50ccなら(原動機付き)自転車だし、自転車だよね?とか考えてしまう。いや待て、どうせならバイクの免許取って110ccのカブを…いやいや、それなら250ccのZZRを買ってだな…と、良からぬ方向に考えが向かいつつある。既にこのブログのタイトルは無視されているのには気づいていない。


最後にC案。それが当初予定していたブロンプトンを使う案。一番スピードが出ない分、一番緩い旅になる。が、一番お金がかかるであろうプラン。




とまあこんな感じで考えています。実はD案もあり、それが全て複合したプランで、福岡を起点とし、北海道編やらで乗り物を変えるプラン。北海道はロードで走りたい気もするし、沖縄はなんとなくブロンプトンでは走りたい。そんなプラン。


MTBで走りたいが、いつかの国道2号線の悪夢もあるし、自転車で国道はもう走りたくはない。が、自転車で走っているといろんな人から話しかけられるし、達成感がある。しかし、登りを避けるため、山は入れず、観光をする元気も無い。
バイクなら観光しながら、そして安価にできるだろうが、達成感は減りそうだ。
ブロンプトンなら公共交通機関が使えるのでかなり楽になるが、それなら歩きで良くね?とか思うし、パンクしたら死ぬ。

移動手段によって利点と欠点があり、どれが自分の旅に合っているかと言われると、断定できない。とりあえず今日はロードバイクを整備したあと、クーラーの効いた部屋でブログを更新するのであった。
兵庫県の脱出には時間がかかったが、福岡から脱出するのはもっと時間がかかりそうである。