50日目

RH「蜂の宿」に沈没中。銀輪放浪記「日本一周編」もついに50日です。
今日は買い出し日。あっちこっち走って、ちょっとしたサイクリングでした。
楽しいサイクリングのはずが散々な結果に。けど、それでも楽しいから不思議である。



ライダーハウスの朝は、独特の雰囲気である。
当たり前のように起きて、おはようと挨拶をし、今日の予定を話し合う。多くはたった一晩だけのつきあいなのに、旧知の仲のように話し合える。でも、昼にはそれぞれの旅が再開する。また離ればなれで、一人の旅に戻るのだ。それが、旅である。
何人か見送り、私も買い出しへ向かった。当初旭川まで行くつもりだったが、せっかくなので東川のモンベルショップへ向かうことにした。
雨の予報だったが、思いの外晴れていた。しかし夕方には雨が降り出すようなので、早めに帰ってこよう。
今日は可能な限りの軽装で走る。いつもあるフロントバッグもない。普段はフロントにあるサイドバッグを後ろにつけ、さらに中身は半分だけ。普段と比べると自転車は断然軽く、別の自転車のような動きをする。
ぐっと踏み込めば30キロを越えるスピード!やっぱりいいね!この軽さで旅ができればいいのだが…。
途中旭川空港の横を通過するルートだった。近くで轟音がすると思ったら、頭上を低高度で旅客機が着陸していった。手を伸ばせば届きそうな近さ。ちょうど空港の橋、滑走路の延長線上を走っていたのだ。
うっひょー!すげー!とテンションが上がる。その大きな翼に目を奪われ、その姿に引きつけられる。そして前を見るとわぁーーー!道がない!路肩に向かってオーバーラン!空荷のためフルブレーキで停止できた。危うく盛大に事故るところだった…。が、それでもいい気分だった。
今日は比較的天気がいい。サイクリング気分だった。遠くの山は雪が積もり、雪化粧がはじまっている。そんな風景を見ながら目的地へ進む。いい感じだ。
そしてモンベルショップへ到着。

亀猫「焚き火台下さい」
モンベル「ねーよ」

ということでマグカップだけ購入。ダブルウォールはやっぱり高いし直火駄目だし、ということでチタンのシングルウォール。
時刻は丁度昼を回ったぐらい。まだ時間がある。よし、旭川へ行こう。
気分がいいのでそのまま旭川へ進む。自転車が軽い。ぐんぐん加速する。普段20キロ巡航なんて無理だけど、頑張れば30キロ巡航できる!快適に進み、普段の半分ぐらいの時間で到着。これだよこれ!この移動の楽しさが自転車の楽しさなんだよ!
旭川に到着して、まずは秀岳荘へ。途中書店があったので、"あるもの"を購入。"あるもの"の詳細はブログの最後で。
そして秀岳荘へ。焚き火台を探すが、思ってたのは無かった。大型のウッドストーブしか無い。手ぶらで帰るのか〜と思ってたら、折り畳んだ状態で一つだけ焚き火台があった。「B-6君」というふざけた名前だが、いやいや、なかなかコンパクトで良さそうだ。しかし展示品しかないのかな?ということでレジへ行き、一応聞いてみる。別に展示品でも全く問題ないけど。
「これってもう展示品しか残って無いんですか?」
が、この一言が大失敗だった。
「もしもし、あ、○○店ですか?在庫あります?あ、じゃあ移動お願いします」
あれ?これ待たなきゃ駄目?そろそろ帰らないと雨になるんだけど…。店員さんからは「しばらくお時間下さい」と言われてしまい、もう引くに引けない。ということで、持久戦が始まった。
そして、3時間が経過するのだった。


…いやいやいやいやいや!遅すぎない!?時間かかりますと言われたけどかかりすぎだよね?しかし今日は日曜日、なかなか店員さんが暇にならない。時刻は5時。さすがに空は暗くなり、雲行きもかなり怪しい。さすがに聞いてみた。


「あとどのくらいかかります?」
「もうとっくに準備できてますよ」




言えよ

ということで焚き火台を入手。自転車店で消耗品を補充したかったが、雲行きが怪しい。ここは真っ直ぐ帰るべきだろう。
外はすでに真っ暗。風が出てきて、もちろん向かい風。かなり強く、空荷でも進まない。そして雨もぱらついてくる。そして日曜だからか交通量も多い。そして北海道にしては珍しく道は狭い。
知る限りの悪条件を集めてきました!という環境の中美瑛へ戻る。この天候では1時間以上かかるな…。
今日は雨が降る前、暗くなる前に帰る予定だったのであまり装備を持ってきていない。特に予備の電池が無いのでライトが心配だ。スペアの電池とライトはフロントバッグの中で、フロントバッグはライダーハウスでお留守番だ。使っているEL540は自転車用ライトとしてはかなり明るいが、その代償として電池寿命がかなり短い。最大光度ではカタログスペックでは2時間しか持たない(実際はもっと持つけど)。しばらく電池を充電していないので、美瑛に戻るまでに電池が切れる可能性がある。ということで光量を落としたローモードで走行。ローモードでもかなり明るいので助かる。
今日は厚い雲で覆われ、月明かりは皆無。そして街灯もない。車がいなくなると、道路は真っ暗である。そんななかでもちゃんと遠くまで照らしてくれるこのライトはいい。一世代前のEL530は、こういう暗闇の中では役に立たない。電池寿命はかなり短いが、それを考慮してもEL540の方が圧倒的にいい。
暗いし寒いし、もーイヤだ。向かい風で体力を使って暑い!けど顔は寒い!鼻水垂らしながらライダーハウスへ到着。
後半踏んだり蹴ったりだったので、帰るなり蜂の宿の居酒屋でヤケ飲み。ライダーさんたちとの話も盛り上がってしまい限界以上に飲んでしまった。

ということでリバース。

ベッドに戻ってそのままスリープ。だが、ブログのダイジェストの更新は忘れない。
けど、なんだかんだで楽しい一日でした。


そして書店で買ったものですが、それは

ツーリングマップル東北」

そう、ぼちぼち東北へ移動します。さすがに北海道は山が積雪し始め、ライダーさん情報では峠でも雪が降っているらしい。さすがに潮時だ。ちなみに全国版と迷いましたが、開いて見るとアップルマップ並みに使えない気がしたのでやめました。
楽しい北海道も、もうお別れか。